はじめまして

黒田と申します。
35歳の主婦です。
主人も35歳で都内で印刷会社の営業しています。
子供は一人で6歳の女の子です。
今回は私たちが新築の家を購入した時の失敗談をお話しします。
今後私たちのような失敗をする方が一人でも減ってくれれば幸いです。

 

家購入のきっかけ

まずは私たちが購入してしまった家を、どうして購入したのか
そのきっかけからお話ししようと思います。

この新築の家を購入する前は、川崎市の1DKのアパートに住んでいました。
6歳になる子が生まれた時に引っ越したアパートなので6年住んだことになりますね。
1DKで40㎡もないようなアパートだったので、子供の成長と共にだんだんと手狭になってきました。
夫とも早く引っ越したいねと常々話していました。

そんなある日、隣の地区まで家族で散歩していると綺麗な新築の住宅エリアがあり
まだできたばかりのようでモデルルームもありました。
迷うことなく私たち夫婦はそのモデルルームを見学。

それはそれはもう、憧れのキッチン、リビング、庭、新築のかほり
初恋の時のようなときめきを感じました。
それは夫も同じだったようで、目がハートになっていたのを覚えています。

そんなかもねぎ夫婦を担当者が見逃すわけがありません。
がっつり捕まり、色々な説明を受けました。

この住宅街はできたばかりで、続々と入居者が決まっているとのことで
空いているのはあと2,3件を残すのみだけど、その2,3件も希望者がいるとのこと。
購入を検討するなら早目がいいと言われました。

もうこの時点で我々は購入を9割がた決めていたと思います。
犬を飼って、この庭で子供遊ばせるなんていう夢を描いていました。

最後にこの担当者の一言で、全てが決まりました。
キャンペーン中なので、500万円ほどお値引きさせて頂いております

通常、この地区の1戸建てて70㎡ほどあると3500万円あたりが相場でしたが
この担当者は2800万円で提示してきました。
あまりにも強烈な値引きでしたが、当時の私たちには冷静な判断などできませんでした。

しかも頭金なしでいけるし、主人の勤務歴や収入なら簡単に審査は通るとのこと。

家に帰るまでもなく購入の準備に取り掛かりました。
あほですよね・・・

いくら500万円も値引きされてたと言っても2800万円もの買い物を即決なんて・・・

いざ住んでみたら
審査もすんなり通り、引っ越しも無事終わり、家具もそろえて
いよいよこれからマイホーム人生のスタート。
幸せすぎて変な笑顔になっていました。
夫も変なしゃべり方になっていたので
よっぽどうれしかったのでしょう。
庭を娘と駆け回っていた時の夫の笑顔は今でも忘れられません。
あんな夫の笑顔を見れたのは宝くじで1万円が当たった時以来です。
もう二度と見れないのでしょうかね・・・

さて、引っ越してみて家族3人でお庭で昼食を食べて、
サザエさんみて、鉄腕ダッシュみて、イッテQみて
お風呂に入ってさっぱりして、さて購入した大きなベッドで寝ましょうとなった時です。

どこからともなく

ブオンブオンブオン ブブオオン オンオン ブブオン

という、いかにも的な音が聞こえてきました。

なんだなんだと、夫のカーテンを少しあけて窓から様子をうかがうと

外には、20人ほどのヤンキーたちとオートバイが・・・

その光景を見た時、夫と二人で放心状態になりました。
足が震えて、立っているのもつらかったのを覚えています。

夫も震えながら
たまたま今日ここに集まっただけだよな

と言ってて、私も頷きましたが
2人ともそんな訳はないと内心思っていたはずです。

実際、その後ほぼ毎日その爆音は続きましたし、
深夜遅くまで騒いでいる声も聞こえてきました。

その度に私たち夫婦はおびえて、子供は泣き出しました。

天国から地獄とはよくいったもので
あの時の私たち家族はまさにそれでした。

後から聞いた話ですが、
あの住宅エリアのすぐ後ろのエリアに暴走族の総長らしき人と
その兄弟、両親が住んでいるのだそうです。
その一家は近所でも有名なヤンキー一家で、
まわりからはかなり煙たがられていたようです。
そりゃーそうですよね。
迷惑極まりないです。
今時あんな頭した人がいるなんてびっくりしました。
天然記念物ものです。
昔夫が読んでいた、特攻の拓っていう漫画があったのですが
その中の登場人物にそっくりな頭でした。
彼らの時は20年以上止まっていたようです。

家を売る ヤンキー

 

家を売る決意

夫とも話し合い、この家を売ることにしました。
わずか1か月で落城です。

しかし、いざ売るといってもすぐに買い手なんてつくわけもなく、
色々と不動産屋をまわり、査定額をたくさん見積もってもらい
その中から一番高く査定をつけてくれた不動産屋と契約を結び
いざ売却という流れになりました。

しかし、不動産屋の間でもあのヤンキー一家は有名なようで、
新築同然のこの家の査定額は一番高い不動産屋でも
2500万円が精一杯でした。
すごい家族ですよね、家の価値を数百万単位で下げてしまうのだから・・・

ここで一つ問題が起きました。
ローン中の家を売却する場合、ローン残高より売却が少ない場合は
その差額を一括で返済しなければならないのです。

こんな事も知らずによく家を買って、1か月で売ろうと思うよなって感じですよね。

家を購入する時に家具屋ら何やら新調してしまい、
貯金は100万円ほどでした。
ローン残高がほぼ残っていて約2800万円です。
売却が2500万円なので、あと200万円足りません・・・

両親にも内緒で購入してしまい、お金を借りづらい状況だったので
泣く泣くカードローンで借りることにしました。

私ももっているクレジットカードのキャッシング枠をカツカツまで使いました。

イオンクレジットカード、楽天クレジットカード、高島屋クレジットカード
これらを合わせて50万円ほど引き出しました。
後は夫の三井住友カードから50万円と、夫が三井住友カードローンから100万円を借りてきました。
お互い、こういうお金の借り方ははじめて、夫なんかは屈辱的だったのか
涙目になっていました・・・
庭を駆け回っていた時の夫とのギャップから私まで涙が出てきました。

そんなこんなで200万円は無事捻出し、
買い手も思ったよりも早く見つかりなんとか家を売却できました。

すごく高い授業料になりましたが、いい勉強になりました。

結局引っ越し前に住んでいた1DKのアパートよりも狭いアパートに引っ越しましたが
そこに引っ越した時は、今回の教訓を活かして、近隣住人の様子や、
家のまわりにゴミなどがないか(荒れた地域はたばことかよく落ちてます)など
入念にチェックして引っ越しました。

狭い部屋ですが夜は静かでゆっくり寝られますし、
なによりも夫と子供に笑顔が戻ってきたのが本当にうれしいです。

 

家を売ってから一年後

あれから一年経ち、借りたお金は全額返済しました。
私もパートにでて、家族3人で極貧生活を1年続けて
入ってきたお金の6割以上を返済にまわしました。

極貧生活も最初は苦しかったけど、3カ月も経つと
逆に節約しないとなんか気持ち悪い体質になってしまいました(笑
これはこれでよかったと思います。

今回このようなお話をしましたが、皆さんきっと、あほだなーとか思うでしょう。
しかし、人間の物欲はすごくていざその時になってみると内に潜める魔物が顔をだし
抑えがきかなくなります。
そうなった時に、今回の私の話を思い出してくれればと思います。

それでは私の拙い文章にお付き合い頂きありがとうございました。